IT Hands-on Lab

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【リモートデスクトップ】Android版 Windows App 接続方法

Android版 Windows Appによる Windowsリモートデスクトップ接続

Microsoft Storeから入手できた「Microsoft リモートデスクトップ」アプリの後継アプリ「Windows App」を使って、AndroidデバイスからWindowsPCにリモートデスクトップ接続を試してみました。その設定と挙動を紹介します。
  • 接続先(ホスト)PC:Windows11 Pro(Homeは使用不可)
  • 接続元Android:
    • Android OS:14
    • アプリ:Windows App(組織アカウントでのサインインが必要)

 

 

Windows Appについて

Microsoft Storeから入手できた「Microsoft リモートデスクトップ」アプリは2025年5月27日でサポートが終了しました。Microsoft Storeの入手時の画面(*)にも、”新しい機能の更新を終了しました。・・・(途中省略)・・・代わりにWindowsアプリをダウンロードすることをおすすめします”とコメントされていました。

*2025年7月時点で旧アプリを検索しても表示されなくなっていました

図表1-1 Microsoftリモートデスクトップアプリのサポート終了

図表1-1 Microsoftリモートデスクトップアプリのサポート終了

 

Windowsアプリ(以降、Windows Appと表現します)の公式記事を確認したところ、WindowsPCからのリモートデスクトップ接続には対応しておらず、Windows標準のリモートデスクトップ接続アプリを使用するようにとなっていました。また、Windows Appにサインインするには、職場や学校のアカウントが必要です。

図表1-2 Windows Appのサポートシナリオに関する公式記事

図表1-2 Windows Appのサポートシナリオに関する公式記事

 

この記事では、組織のアカウントでサインイン可能なAndroidデバイスにWindows Appを導入し、WindowsPCへのリモートデスクトップ接続を試してみます。

 

AndroidデバイスへのWindows Appインストール

接続元のAndroidデバイスに[Windows App]をインストールします。

 

Google Playストアを選択します。
[検索]メニューで[remote desktop]と入力し、[Windows App]が表示されたらこれを選択します。
[インストール]を選択します。
なお、2025年4月上旬時点で旧アプリ(この記事の冒頭で紹介)は検索しても表示されず、インストールできなくなっているようです。

図表2-1 Windows Appのインストール

図表2-1 Windows Appのインストール

 

[Windows App]のインストールが完了したら、これを起動します。
プライバシーに関する声明の確認画面が表示されたら、[承諾する]を選択します。
旧アプリから[Windows App]に変わった旨が表示されたら、[スキップ]を選択します。

図表2-2 Windows Appの初回起動

図表2-2 Windows Appの初回起動

 

公式記事の記載の通り、[Windows App]は職場または学校アカウントにサインインする必要がありますので、この設定を行います。

 

[サインイン]を選択します。
プライバシーに関する声明の確認画面が表示されたら、[承諾する]を選択します。
旧アプリ(この記事の冒頭で紹介)から[Windows App]に変わった旨が表示されたら、[スキップ]を選択します。

図表2-3 Windows Appへのサインイン

図表2-3 Windows Appへのサインイン

 

多要素認証を求められたら、指示に従い認証します。
認証が通れば、[Windows App]を使用できる状態になります。

図表2-4 Windows Appへのサインイン完了

図表2-4 Windows Appへのサインイン完了

 

この後は、参考情報の紹介を挟み、[Windows App]でリモートデスクトップ接続用の設定を進めます。

 

IntuneによるAndroidデバイスへのWindows App配布(参考)

接続元デバイスが組織のテナントに登録済であれば、Microsoft Intuneから[Windows App]を配布することができます。参考まで、Androidデバイスの設定方法を紹介します。

 

Microsoft Intune管理センターの[アプリ>プラットフォーム>Android]を選択します。
[作成]を選択し、[アプリの種類]で[マネージド Google Play アプリ]を選択し、[選択]ボタンを押します。

図表3-1 Intune管理センターでのアプリ登録

図表3-1 Intune管理センターでのアプリ登録

 

検索欄に[windows app]と入力し、[Windows App]が表示されたらこれを選択します。
なお、二つ右に旧アプリが表示されています。こちらは配布設定はできるものの、2025年4月上旬時点でAndroidデバイスに導入できなくなっていました。

図表3-2 マネージドGoogle Playでのアプリ検索

図表3-2 マネージドGoogle Playでのアプリ検索

 

[選択]ボタンを押し、[同期]を選択します。

図表3-3 マネージドGoogle Playでのアプリ選択

図表3-3 マネージドGoogle Playでのアプリ選択

 

数分置いて[最新の情報に更新]を選択すると、[Remote Desktop]が追加されていますので、これを選択します。アプリ名が[Windows App]ではないため分かりにくいですが、これが今追加したアプリです。

図表3-4 Intune管理センターに追加されたWindows App

図表3-4 Intune管理センターに追加されたWindows App

 

[割り当て]の右横の[編集]を選択します。
ロゴが旧アプリのものでも問題ありません。アプリ名もですが、おそらく新旧アプリの移行途中のため、表示が混在しているものと推測します。

図表3-5 Intune管理センターに追加されたWindows Appの設定へ

図表3-5 Intune管理センターに追加されたWindows Appの設定へ

 

この例では、組織支給のAndroidデバイス(デバイスグループ[android_org_device])に対し、[Windows App]のインストールを許可する設定にしました。

図表3-6 Windows Appアプリの対象デバイスへの割り当て

図表3-6 Windows Appアプリの対象デバイスへの割り当て

 

設定内容を確認し、問題なければ[保存]を選択します。
10分程度時間を置き、対象のAndroidデバイスのGoogle Playストアを起動すると、[Windows App]が表示され、インストールできる状態になっています。

図表3-7 割り当て設定後のデバイスへの展開状況

図表3-7 割り当て設定後のデバイスへの展開状況

 

 

Windows Appのリモートデスクトップ接続設定

Androidデバイスに導入した[Windows App]でリモートデスクトップの接続設定を行います。

  • 左: [デバイス]メニュー右上の[+]を選択します。
  • 中:[PC接続]を選択し、[OK]を選択します。
  • 右:[ユーザーアカウント]の右側にある[▼]を選択し、[ユーザーアカウントの追加]を選択します。

図表4-1 WindowsAppの設定(PC接続設定へ)

図表4-1 WindowsAppの設定(PC接続設定へ)

 

  • 左:接続先PCのアカウント情報を入力し、[保存]を選択します。なお、今回はローカルユーザー(user)とMS Entraのユーザー(system.admin@xxxxx.com)の両方を追加して、次の工程で挙動確認してみます。
  • 中:ユーザーアカウント以外の項目について、以下の通り設定し、[保存]を選択します。
    • PC名:(接続先PCのIPアドレス)
    • フレンドリ名:(コンピューター名等、接続先PCな何かわかるような名前。設定しなくても問題ありません)
    なお、この例はローカルネットワークからの接続を前提としており、[ゲートウェイ]は設定していません。
  • 右:今追加したデバイスをタップすると接続、長押しするとサブメニューが開きます。また、左上のサインインアイコンをタップすると、共有設定に進むことができます。

図表4-2 WindowsAppの設定(アカウントと接続先PCの設定)

図表4-2 WindowsAppの設定(アカウントと接続先PCの設定)

 

  • 左:デバイスを長押ししたときに表示されるサブメニューです。設定変更は[編集]から行います。
  • 中:サインインアイコンを選択したときに表示される共有設定です。設定済の資格情報(ユーザーアカウント)やゲートウェイ等を管理できます。
  • 右:共有設定メニューの[資格情報]を選択した時の画面です。

図表4-3 WindowsAppの設定(設定削除,共通設定)

図表4-3 WindowsAppの設定(設定削除,共通設定)

 

Windows Appからのリモートデスクトップ接続

ローカルユーザー接続

接続先PCのローカルユーザーでリモートデスクトップ接続を試します。

  • 左:ユーザーアカウントを接続先PCのローカルユーザーにした状態でデバイスをタップします。
  • 中:認証が通り、接続先PCのデスクトップ画面が表示されました。画面上部のアイコンから拡大/縮小・画面切替(終了もここから)・キーボード入力ができます。
  • 右:真ん中の画面で画面切り替えアイコンを選択すると、画面の切り替えや接続中画面右上の[×]印から切断を行うことができます。

図表5-1 WindowsAppのローカルユーザーでの接続

図表5-1 WindowsAppのローカルユーザーでの接続

 

Microsoft Entraユーザー接続(未実現)

今度はMicrosoft Entraユーザーで接続先PCにリモートデスクトップ接続を試します。

*接続先PCと接続元Androidは、Microsoft Entraユーザーでデバイス登録済の状態です
  • 左:ユーザーアカウントをMicrosoft Entraユーザー([MS Entraのユーザー]@[MS Entraのテナント名])にした状態でデバイスをタップします。
  • 中:ユーザー名かパスワードが正しくないとのメッセージが出て、認証が通りません。
  • 右:パスワードを手入力して試みても同じエラーが出て認証が通りません。また、[サインイン先]がブランクになっているのも気になります。

なお、前の記事でMicrosoft EntraユーザーによるWindowsPC(Windows Appは対象外のため、Windows標準アプリ使用)からのリモートデスクトップ接続ついて紹介しています。

図表5-2 WindowsAppのMS Entraユーザーでの接続(失敗)

図表5-2 WindowsAppのMS Entraユーザーでの接続(失敗)

 

接続先PCのイベントビューアーでログインログを確認したところ、Androidデバイスからのログイン失敗を確認できました。成功時(WindowsPCからの接続)のログと比べ、ドメイン関連の情報がブランクになっているのが気になります。
また、Microsoft Entra管理センターのサインインログに前の画面のエラーに関するログが見当たらず、Entraのテナントに到達していないようです。

図表5-3 Entraユーザーでの接続失敗に関するイベントログ

図表5-3 Entraユーザーでの接続失敗に関するイベントログ

 

図表5-2の認証エラー時は接続元PCのネットワークレベル認証を無効化した状態で試したものです。有効化した状態ですと、図表5-4の左側の画面のようなメッセージが表示されます。Windows Appからの接続を行う場合、接続元PCのネットワークレベル認証は無効化しておく必要があります

図表5-4 ネットワークレベル認証の設定

図表5-4 ネットワークレベル認証の設定

ネットワークレベル認証の設定は前の記事で紹介していますので、よろしければ参考にしてください。

 

こちらも前の記事の内容と重複しますが、公式記事によると、Microsoft Entraのユーザーによるリモートデスクトップ接続において、 Androidデバイスはサポートされている構成に該当しないため、現時点では接続できないようです

図表5-5 WindowsAppのサポート構成に関する公式記事

図表5-5 WindowsAppのサポート構成に関する公式記事

 

おわりに(発展途上なのか活用シーンが少ない印象)

工程5-2の通り、Microsoft EntraユーザーによるAndroidデバイスからのリモートデスクトップ接続は現状実現できないようです。アプリ使用時に組織のアカウントでのサインインが必要にもかかわらず、組織のアカウント(Microsoft Entraユーザー)によるリモートデスクトップ接続ができないのは、違和感を覚えます。今後対応する方向性かどうかは不明ですが、もし関連情報をキャッチしたら、検証状況を含めてこの記事に追記したいと思います。

 

 

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